2016年8月18日木曜日

2016.8.11-12 立山・剱岳


最初に剱に登ろうとしたのは2002年。
ハイキングを始めてから2年目でした。
その時は立山三山経由で剱沢小屋まで行きながら、翌日起きたら視界が数メートルの雨であえなく撤退。
当時の写真を見返したら、今では考えられないような重装備に、足元はバッドランダー。
きっと今より体力はあったのでしょう。

それから14年。
室堂にはBCスノーボードでわりと多く来ていたのですが、剱岳への登山は計画しては倒れとなかなか縁がない状況でした。

今回も当初は別の山を考えていたのですが、様々な要因が重なり、
行けても1泊2日の山行、
そういえば去年買った新しいヘルメット使いたいし、
ということで剱を候補に。

室堂は交通費がかかるので、剱だけで帰るのはもったいないなぁと思っていたけど、天気予報はバッチリでこれは行くしかない。

また、帰りはハシゴ谷からダムまで帰れるかと考えもしたけど、残念ながら今季はまだ開通していない状況なので、素直に室堂IN&OUTとしました。

1日目:室堂→一ノ越→雄山→真砂岳→別山→剱沢キャンプ場
2日目:剱沢キャンプ場→剱岳→剱沢キャンプ場→剱御前小屋→雷鳥沢キャンプ場→室堂


8/11
山の日ということで混雑するのは分かっていたので、駐車場で車泊するつもりで夜中に出るも、扇沢の無料駐車場は到着時には満車。
仕方なく1日1000円の有料駐車場に停めたのに、始発のバスに乗れないという残念さ。
まさかチケット発売の1時間以上前からあんなに並ぶとは思っていなかったんですよ。
読みが甘いですね。。

室堂に着いたら冷たい名水を汲み、まずは正面の雄山へ向けて出発。
ちなみに、今年は剱沢のキャンプ場も水不足気味らしく、水場は一カ所でした。
消毒された水の味はあまり好きではないので、多少重くなってもここでもうちょい汲めば良かった。

初めての山の日ということで付近はお祭りモード。
太鼓の音が稜線上でも聞こえてきた。

そして、一ノ越からはこの渋滞。
仕方ありません、良い天気ですから。
この日から連休の方も多かったでしょう。
僕もそうなんですし。
学校登山組を時々抜かしながら、のんびり登ります。

山頂も溢れんばかりの人。
土産にお守りを購入し、さくっと出発。
ここから先の稜線は普通の祭日の山という感じでそこまで混んでいない。

大汝休憩所へ。
例の映画の舞台というだけでなく、ランチタイムに程良い場所なので、予定より時間が押してはいたけど立ち寄り。

食べたかった定食は完売だったため、カレーを。
夜飯に持ってきたのもカレーだったなと気づいたのは支払いして席に着いてから。
優しい味でペロっとたいらげました。

室堂の向こう側は雲海で素敵な雰囲気。
こんな景色が手軽に楽しめる立山はやはりすごい。
(室堂からここまでCT2:35程度)

今回は剱岳がメインという事もあり、立山三山のピークは全てスルー。
スルーするつもりじゃなかったけど、勘違いして巻いてしまったので真砂岳もスルー。

その代わり別山は北峰まで行きました。
目の前の剱はもちろん、後立山連邦をはじめ、ぐるりの絶景を一時は貸切にて。
ここでのんびりコーヒー飲んだりしたかったけど、すぐ下の剱沢キャンプ場がいっぱいになってテント張りづらくなるのは困るので、早々に出発。

いつ見ても格好良い剱岳

剱沢のキャンプ場には15時前位に到着。
剱が目の前の絶景です。
キャンプ地自体は広いものの、目につく範囲でフラットなところはだいたい張られており、隙間を縫いつつも、両隣とは入口開けても目の前でこんにちはしなくてすむ場所をなんとか探して設営。

なお、トイレは2か所、ペーパーもあり。
ただし和式のみでした。
ビールなど飲み物類、つまみ類は、ちょっと離れて面倒な剱沢小屋まで行かないと買えないので、持ち込むか最後に通過した小屋で買っておいてもいいかもしれません。


今季より日本に代理店ができたばかりで一部で話題のBIG SKY INTERNATIONAL "Wisp 1P"を初張り。
散らかっているとか、そういう話ではなく・・・

地面が硬かったので面倒になり、ペグダウンせず石を使いましたが、やはり完全には固定できず綺麗に張れなかった。
そして、夜寝ている時も自分が動くたびに形が崩れ、ペグを打たなかった事を後悔しました。
まあ、そのまま寝ましたけどね。

剱沢のテント場は、アライとモンベルで5~6割。いわゆるUL系のテントやシェルターは、見渡す限りなし。ツェルトの方が思ったより多く、クライマーが多いからかなーと考えたり。

使用感ですが、僕自身がこういった1ポールの非自立型シェルターを使ったのが初めてだったので、類似製品との比較はできません。
左側面と足元はメッシュで通気性が高く、いつものテントで就寝時に使っていた組み合わせでは少し寒く感じました。

僕は背が低いので、室内空間としては必要十分。重量やパッキング性のアドバンテージを考えると
1人の時はこれでいいかなと思いました。

まず使ってみたかったので自分用だけ仕入れましたが、これはお店で取扱うつもりです。

晩御飯にはお湯でも戻せるとネットで見たカレーメシを。
全然問題なかったです。
アルファ米とカレー両方買うより多分安いということもありますが、近所のSEIYUで気軽に買えるというのが一番のポイント。
今回は1泊なので入れ物そのまま持って行きましたが、次持って行くなら中身だけにします。

コーヒーは店の近所で仲良くして頂いているコーヒーショップ"BEANS' Act"さんで、前日に挽いてもらった豆を一杯分ずつパックしてもらいました。
今は通常販売しておりませんが、展開を検討中のようです。


8/12
翌朝、準備して4時半頃に出発。
剱の登山道は既にヘッドランプの列が富士山のように連なっておりビビる。

5時過ぎ、ちょうど一服剱のあたりで日が登り、しばし休憩。

剱沢キャンプ場を振り返って

前剱の門 手前の鎖場より剱岳頂上。
まだ先は長いなぁという印象。
4時半に出発しても基本的に鎖場は全て渋滞。
早くから登っていた方が多いのにも納得です。

平蔵の頭
この写真で人がいない方の鎖が下山ルートになっていて、下から見るとマジですかという位に壁に見え、やはり核心部は下りだなとビクビクしていたけど、実際は普通に通れちゃったりする不思議。

カニのたてばい
ここでこの日一番の渋滞が発生。
写真を撮ったり、岩に座って行動食を食べたりしながらのんびり待ちます。
想像していたよりタテではなかった。

剱岳山頂
山頂は槍ヶ岳のような狭さを想像していたけど、思っていたより広く、休憩も十分可能。
祠で写真撮るのに並ぶのは槍ヶ岳と一緒でしたね。

山頂からは見渡す限りの展望を楽しめた。
雲も少なく、富山の街から海もバッチリ。
なのですが、どの山がどれかイマイチ分からない。
後立山方面は好きなので何度か訪れており、登る度に剱を見て登りたいと思っていたのに、肝心の剱に登ったらその後立山の山がどれがどれなのか…
情けないもんですね、気にしてはいませんが。

下山も混んだら大変だと、少し休憩して出発。



カニのよこばい
行く前から最初の一歩目が恐いと脅されていたので、一歩目は緊張しました。
一歩降りてしまえば後は横移動を慎重に。

下りも主要な鎖場では渋滞が発生。
混雑が予想される時は、長めに時間をみた方が良いですね。
水や食べ物含めて。

登る時は暗かったので気づきませんでしたが、剣山荘の前はお花畑になっていて、のどかな雰囲気。
ほっと一息です。
想定より時間がかかった事もあり、水分が不足気味だったので、剣山荘でコーラを買ってがぶ飲み。
そのままコーラ片手にダラダラとテン場まで戻りました。

予定より押しているし、そのままテント撤収して出発。
とにかく暑く、昨日からそんなに虫も多くなかったので、ここからはグローブとアームカバーを取りタイツも脱いでTシャツ短パンで帰りました。

バックカントリーではよくお世話になっている雷鳥沢。
積雪期はスキーヤーズライトの尾根を登るのに、登山道はスキーヤーズレフトの尾根についているのかとか、どうでも良い事を考えながらひたすら下る。

キャンプ場からの登り階段がしんどく、みくりが池での風呂&ソフトクリームをモチベーションに頑張ったのに、混んでいそうだったのでさくっと断念。
そのまま室堂へ帰還しました。

大観峰でロープウェー待ちの際に購入した丸かじり桃 350円。
最高に美味しかった。

この後、ダムから扇沢のバスがかなりの行列でげんなりしたけど、それもこれもこれだけ天気が良ければ仕方がないと納得。
ただ、混みあうバスで汗臭かったら申し訳ないなーと思いましたね・・・


初の剱は天候に恵まれ大満足。
次回は早月尾根からも行ってみたいけど、その前に黒部周辺はまだまだ行きたくて行けてないルートが盛り沢山。
少しずつ攻めていきます。


扇沢の帰りには大体寄っている"上原の湯"で二日分の汗を流し、そのまま嫁の実家のある岐阜の恵那へ向かったのでした。


翌日は家族と付知峡へ。
写真の滝のところでは泳げませんが、川の水がすごくきれいで、次回は川遊びしながら一日ゆっくり過ごしたいです。